ばらかもんコミックス3巻のレビュー/感想
3巻では、迷いの吹っ切れがテーマとなっています。
前巻で賞を18歳の若造に負けて準優勝になったと
落ち込んでいた清舟でしたが、
なんと今回ではその本人がやってきます。
18歳の新鋭、神崎康介です。
スランプであった神崎康介の何かになればという気持ちと、
中学時代の友人である清舟の様子を見るために、
腕に入れ墨を入れた画商である川藤がやってきます。
1巻では成長、2巻では島に馴染み、
3巻ではその反対した意見をぶつけることで新たな成長を促す、
という構成になっています。
清舟は父親を見て、神崎は清舟を見て、
字を書いていたという流れの中で島となるがうまく作用して、
流れを変えていくという話になっており、非常にうまく流れを作っていると感じます。
島に馴染んでいたところで、そこから東京へ帰ろうと提案されます。
一旦、自分の立ち位置を確認して、
その後自分を見つめなおしています。
人から押し付けられた字でよかったのではないかと清舟も迷いが生じますが、
なるがうまく、その迷いを断ち切るキーパーソンとなっていました。
最後に釣りをして、その共同作業と島らしさを体感して、
清舟も神崎もお互いに成長して字に対する
これからの発展を探しあてる内容となっています。
次巻への伏線は台風です。
今までは田舎暮らしといいながらも、
パソコン一つがあるせいでそれなりに仕事にも困らず、
書道家として生活できていた清舟でした。
それが雷で電気製品が全てクラッシュしてしまい、
インターネットもない環境に放り込まれてしまいます。
新たな島へアクションとなる予感が含まれていました。